東京都庭園美術館

とにかく、正門を入ったときから別世界・・・といった趣きの美術館。豊かな緑の木々の向こうに見える白亜の建物は旧朝香宮邸であり、アール・デコ様式の、それは典雅な美術館です。
その名のとおり庭園もステキで、自然と建物と美術品がすべていっぺんに楽しめるというぜいたくが味わえます。
玄関を入るとすぐに透明な印象の女性像たちが出迎えてくれて、あとは、大きな鏡や居間や寝室や階段など、どれ一つとっても当時の宮家の生活を偲ばせるものばかりです。特に立ち入り禁止の書斎は、ここに生活していた人々の息使いが聞こえるようです。
ちょっと素敵だと思ったのは、意外にも、旧宮邸でありながら小さなロッカーが備えられていることです。おかげで、身軽な気持ちでゆっくりと、 1920-30年代のヨーロッパ装飾美術の粋を楽しめます。
邸と庭園内の散歩だけでも、十分に価値ある美術館として、ゼッタイのオススメです。