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「笛を吹く少年」

エドワール・マネ (1866年)

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 かわいい目をパッチリと見開いて笛を吹くこの少年は、マネの友人であった軍の高官が連れて来た、近衛軍鼓笛隊の少年です。モデルの経験などないでしょうから、きっと緊張気味にポーズをとったことと思います。
 でも、一説では、顔の部分だけ、マネの息子のレオンであると言われています。都会的でオシャレなマネも、意外に子煩悩なただのオジサンだったのかも知れません。

 ごくもの慣れた感じで、相変わらず絵の上手なマネですが、この作品の大きな特徴は、日本の浮世絵に代表されるような、ジャポニスムの影響を受けているという点だと言われています。それまでの西洋絵画の常識であった遠近感を廃して画面に奥行きを感じさせず、絵の具もペッタリと赤なら赤、黒なら黒を塗り、あえて平面的でわかりやすい作品に仕上げています。そして、無地の背景に大胆な人物像という手法は、17世紀スペインの画家ベラスケスの影響も強く感じられます。

 このようにマネはあらゆるジャンルに、多岐にわたって取り組む画家でした。親しみやすいスケッチから野心的な大作、また版画にもその力を示していましたし、あえて他の画家のように、同じテーマを何度も繰り返すということがありませんでした。
 直感的なものを大切にし、絵画を理論でとらえることを嫌って、純粋な視覚表現を大切にしていたという点で、その私生活と同じように洗練された才能の持ち主だったのだと実感させられます。

★★★★★★★
パリ、 オルセー美術館蔵



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